モロッコ旅行 5

miyatan2009-12-13

 引き篭もりの一日でした。寒いの苦手。ずっとレンタルDVD見てました。

11月25日(水)
 今まで朝食が出るホテルには泊まっていなかったけど、今日のホテルは朝食つきである。パン、ジャム、バター、蜂蜜、コーヒー、オレンジジュース、辺りが多く、モロッコ風クレープが美味しい。薄いクレープで、バターや蜂蜜をつけて食べる遠いしいは美味しいけど、少し脂っこいのが残念。

 バスはやがて、オアシスの村に到着する。やはりここでも、殆どの建物が泥で作られている。比較的水量が豊富で、女性たちが川で洗濯に励んでいる。ナツメヤシやオリーブも栽培されている。

 建物の中に入ると、織物の製作の実演をしてくれて、ミントティーをくれた。ひたすらミントを入れたお茶に、砂糖をたくさん入れて飲むのがモロッコ式。ミントに砂糖、とか思ったけど、結構この組み合わせが美味しい。敷物の販売もやっていたけど、結局ツアー客は誰も買わなかった。とはいっても、ヨーロッパから買い付けにやってくる人は結構沢山いるみたい。

 トドラ渓谷近くのレストランで昼食。ヨーロッパのロッククライマーたちは、ここまで来て練習するらしい。100m以上はあろうかという岩山に挟まれて、川が流れる。本当に岩山にへばりつくように、登っている勇敢なクライマーがいた。二人のお姉さまと、マレーシアのおばちゃんの勢いに負けて、ついついベールを買ってしまう。50DH。勿論(!?)緑色の。買ってもらったお店で巻いてもらったけど、今ひとつ巻き方がわからない。多分、日本に帰ったら二度度自分で巻けないし、つける機会もないと思う。まあ、それはそれでいい思い出だけど。

 バスはメルズーガ砂丘を目指してひたすら走る。行けども行けども岩がごろごろした乾いた大地で、砂漠としてイメージしていた砂山はなかなか見られない。まあ、こんな乾いた大地が開墾できたら、近々起こりうる地球の食糧難も解決できるんだと思う。熱帯雨林とか下手に開拓して、良くわからない病原菌が出てくる危険性もあるので、熱帯雨林を伐採するよりは、砂漠を緑の大地にしたほうが地球環境にとってはいいことだと思う。一人一人の出来ることはそれほど大きくないけど、夢があっていいと思う。

 やがてバスは道なき道を走り出す。遠くに見えるのが、ようやく見えてきた砂漠らしい砂丘。こうやって見ると美しい。

 ホテルに着いて降ろされる。ここから砂丘のテントまでは、ラクダに乗って移動するらしい。大きい荷物はここにおいて置くので、ありったけの上着を持っていくように言われる。まだ日が出ていたから暖かかったけど、かなりの枚数の上着をリュックサックに詰め込む。

 いよいよ、出発。「ラクダに乗ったら楽だ」なんて、しょーもないギャグを予め考えていたけど、、、全然楽じゃない。毛布を背中に乗せてクッションのようにはしているけど、ゴトゴツした背骨が股間に当たって、とにかく痛い。ラクダは何組か連なって、ロープでつながれて隊列になって砂丘を進む。ベルベルのおじさんがラクダを叩いて声をかけると、鳴き声をあげてラクダは立ち上がる。上から写真を撮ろうにも、とにかく揺れるので大変である。ベルベルのおじさんが先導する。砂丘はとにかく滑りやすいので、よくこんな足場の悪い場所を何日も歩いていけるのか不思議である。大昔は、このサハラ砂漠を1ヶ月や二ヶ月も駆けて、隊商達は旅していたという。ラクダは水分が少なくても生きていける生き物なので、頼もしい。そういえば、メクネスの市場でラクダの生首がぶら下げられていて、ラクダの肉が売られていた。散々人間に酷使され、最後は食べられてしまう、なんか可哀想。。。

 一時間程度旅して、テントに到着。ラクダたちは一晩中、テントの近くの駐車場ならぬ駐ラクダ場につながれて過ごす。日が暮れると一気に冷え込む。空を見上げると、満天の星空。でも、オリオン座くらいしかわからないので、残念。砂丘は足元が悪いので、本当に歩くだけで苦労する。寝そべって星空を見上げると、日本でせかせかした毎日を過ごしていたのが嘘のような気分になってくる。

 近くのベルベル人の村の家族が作ったという、タジンが振舞われる。夜は、キャンプファイヤー。今回のツアーは、五カ国の人が集まっている。太鼓を叩きながら、ベルベル人の音楽の演奏。とにかくテンションの高いスペイン人のお姉さま方が、音楽にあわせて踊りだす。とても思い出深い夜になった。

 とにかく砂漠の夜は本当に寒い。靴下もスニーカー履いたまま、セーター着たまま、毛布二枚羽織って、それでも寒い。毛布に隙間が空かないようにして、ひたすら自分の体温で中を暖めて、ようやく眠る。砂漠の夜は、本当に静寂の中である。