モロッコ旅行 2

miyatan2009-12-07

 とりあえず、間髪を入れずに第二回目と。

11月22日(日)
 昨日いけなかった「タンネリ」だけでも見に行こうかなあ、とも思ったけど、色々考えた結果フェズの町に別れを告げることにする。元々の計画はフェズはもう半日観光する予定だったけど、もういいやという気分にもなってきた。

 とりあえず駅まで行って列車の時刻を調べて、切符を買う。途中の待ち、モロッコ三大古都の内の一つ、世界遺産の町でもあるメクネスに立ち寄ってから、夜遅くにマラケシュに行く事にする。

 朝食をとり、近くの市場を散歩する。魚、野菜、肉、豊富に並ぶ。さすがにイスラム圏なので豚肉は無かったけど。そういえば、日本でもモロッコ産の魚介類をよく見る。水産国でもある。こうやって見ると、食べ物の種類が豊富に見える。

 10:50の列車に乗り、11:29にメクネスアミール駅に到着。メクネスには駅が二つあるが、アミール駅が旧市街に近い。とはいっても一部の列車は通過するけど。もう一個の駅は全列車停車するみたい、こっちは新市街の中心部に近いらしい。

 とりあえず、駅周辺で着替えなどの大きい荷物を預かってくれるところがあるかどうか、聞いてみる。とはいっても、なさそう。駅の窓口で聞いたら、何人か聞いてようやく英語が通じる人が出てきたけど、見事に断られた。他に預けられるところ知らないか、と聞いてもそんなの俺の仕事ではないという態度。やたら声かけてきてチップを求めてたかる輩も正直うざいけど、自分の仕事さえしていればいいと、親切心のかけらも見られない事務的な態度もなんかなあという感じである。まあ、モロッコ国鉄」だから、仕方ない気もするけど。

 というわけで、丸々一週間分の着替えが入った大きいバッグを抱えたままメクネスの街を散策する、というちょっとクレイジーなことをやむを得ずすることに。

 とりあえず、ガイドブックの通りに駅前からバスに乗ったら、旧市街の中心部に着いた。北アフリカで最も美しい門、とされるマンスール門。道路を挟んで反対側にあるエディム広場で、昼食を取る。

 広場の裏側にある、市場を散策する。フェズよりも観光客は少ない、というか殆どいない。地元の人たちのための市場。ものすごい人ごみの中、香辛料や日常雑貨を売るお店が目立つ。裏路地に入ると、こちらも迷路のような町並み。それでもフェズよりは人通りが少ない。やたら、ホテルを探しているのかと聞かれる。まあ、巨大なバッグを持っていたら、聞かれるのはある程度当然だろうけどね。

 マンスール門は閉まっていたから王宮エリアには入れないのかなあ、と思っていたけど、よく見たらすぐ横の門から中に入れた。

 とりあえず、クベット・エル・キャティンという部屋みたいなところと、キリスト教徒の地下牢へと行く。かつては、異教徒であるキリスト教徒弾圧のために作られた牢で、最大で4万人が収容できたとか。穀物の倉庫とも使われたらしく、そうとも見える。

 ムーレイ・イスマイル廟は幾何学模様が美しいお墓。中の建物は、観光客もそれほど多くなく、ゆっくりと出来た。中にある噴水の音が、静寂の中で美しいメロディを奏でるかごとくで、癒される。

 外に出る。「風の道」と呼ばれる、どこまでも地平線の彼方までも続いているような道を、延々と歩く。角を曲がり、突き当りまで行くと今度も地下の巨大な穀物倉庫にぶつかった。厚い壁と中を流れる水路によって、年間気温が一定に保たれる仕組みである。昔の人の知恵はすごいなあ、と感心する。こちらも中は、キリスト教徒の地下牢と似たような構造。近くにある貯水池は、野鳥も飛び交い、ちょっとしたデートスポットにも見える。もっとも、中の水はあまり綺麗ではないらしいけど。

 とにかく、王宮付近を一周してマンスール門付近に戻り、駅まで戻る。17:29のマラケシュ行きに乗る。重い荷物を持ったまま半日歩き回ったので、疲れが溜まっているのかすぐにうとうとする。しばらくすると列車が停車して、周りの乗客がいなかった。と思っていたら車掌に起こされ、列車から降ろされた。直通だと思っていたら、乗継だった。

 カサブランカのカサボワージュ駅に着く。しばらく待って、マラケシュ行きの列車に乗り込む。まだ疲れているので、うとうとする。かなり長い時間寝ている気がする。終着駅のマラケシュ駅に着いた時点では、午前1時を回っていた。

 適当に駅周辺の宿を探そうかなあ、と適当にうろつく。タクシーの運転手に声をかけられる。既に先客が二人、もう一人乗れるからと声をかけたのか。まあいいやと乗り込む。とりあえず、旧市街の中心部、ジャマ・エル・フナ広場を目指してくれ、と言う。

 先客の二人は先に降りて、最後にたぶん広場の近くで降ろされる。あっちだとは言われるものの、正直良くわからない。重そうな荷物を持って歩いていたら、ホテルを探しているのかと聞かれる。そうだと答えると、どこのホテルだと聞かれる。特に決めていない、といったら、こっちだよと案内される。狭い路地を入っていくと、一見のホテルに案内される。半分寝ているオーナーを起こして、部屋が空いているかどうか聞いてくれた模様。夜も遅いし、まあいいかなあとそこのホテルに決める。特に今回はチップもせがまれなかったし、そこのホテルのスタッフーというわけでもなさそうだったので、きっとキャッシュバックでも貰っているんだろうなあと思う。一泊100DH。トイレシャワーは共同だったけど、まあいいかなあとそこに決める。

 列車の中で散々寝たのに、更に深い眠りに着く。やはり異国の旅は、自分が思っている以上に疲れるものなんだろう。