ラム酒とカストロとキューバと

カストロ議長退任表明のハバナ 市民、生きるのに精一杯

http://www.asahi.com/international/update/0220/TKY200802200396.html

 キューバカストロ議長が引退した。引退とはいっても、少し前に倒れてから、表には出てきていないので、ひっそりと、といった感じである。

 まあ一応、大学の卒業論文で、中南米を研究した身なので。。。キューバはあまり取り上げなかったけど。今考えると、稚拙な内容で恥ずかしいかも。もう一度、論文書いてみたい気分。

 キューバは四年前の冬に行った。エアカナダのカナダ経由。行きも帰りもトロントで一泊だったけど。帰りはトロントで二泊して、一日は終日観光。最高気温三十度のキューバの首都ハバナと、最低気温マイナス二十度近いカナダのトロント、あまりの違いが逆に印象に残っている。街の雰囲気と気候が。

 アメリカと未だに敵対していて、アメリカからの直行便は来なくて、キューバ国内では「アメリカンエクスプレス」のクレジットカードは一切使えない。コカコーラもペプシコーラも無い国。国産コーラがあったけど。物資が少なく、銀行で両替するのにありえないくらい列が作られて並んでいる国。米ドルを両替しようとすると、確か手数料のようなものとかなり取られたので、カナダドルとかユーロを持っていった記憶がある。

 チェ・ゲバラがかなり英雄視されている国。数多くの問題を抱えつつも、意外と平和で凶悪事件が少なく治安はいい。あちこちのバーでバンドが音楽を奏で、名産のサトウキビから作られるラム酒のカクテルを片手に、キューバコーヒーを味わいつつ、のんびりとほろ酔い気分で音楽に耳を傾ける。ラム酒をコーラで割ったクバリブレ(スペイン語キューバの自由の意味)が美味しかった。昔のクラシックーが町中を走り回る。あちこちで、名産の葉巻が売られていた。葉巻はキューバの誇り、とでも言うほどである。もっとも、元来タバコが大嫌いなので、一切吸わなかったけど。とはいっても、あの普通のタバコの、目がちかちかする、匂いが服に突くだけで苛々するようなものとは違って、どことなく味わい深い香りもしていた。

 この国はこの先どうなるのか、すごく気になる。すぐには変わらないだろうけど。ちょっと不思議な感じの国。問題が多くても、平和でのんびりとした国。なんかキューバと聞くとすごく懐かしい気分になってくる。