水無月関西紀行其の二

 翌日ノンビリと起きる。ミスドーで朝食を取ってから、ディープな大阪探検。(意味不明)

阪急京都線、千里線、地下鉄堺筋線の直通電車で日本橋(にっぽんばし)へ。東京のは「にほんばし」。とりあえずテキトーに西へと歩く。上本町というところに近鉄百貨店があったので、入ってみる。どうってことない、ややシケタ感じの百貨店である。とりあえず、近鉄バッファローズの合併阻止のためにも、近鉄グループの売上に貢献しようと、本屋で適当に本を買う。今ヒット中の映画「世界の中心で愛を叫ぶ」の原作本を買う。でもよくよく考えてみれば、数ヶ月前に買った芥川賞受賞作の綿矢りさの「蹴りたい背中」は、ベッドの枕元で埃をかぶっている。果たして本当に読むかどうかは不明。

もう少し西に歩くと、JR大阪環状線近鉄線が交差する一大ターミナル鶴橋駅。韓国街として有名である。とにかく駅周辺にやたら焼肉屋が多くて、他にもキムチ屋などがものすごく狭い路地にひし立ち並ぶ。日本とは思えないくらいの光景である。アジアのどこかの街角に流れてきたみたい。そのままもう一つ隣りの駅の今里まで歩く。この辺りは本当かどうかはわからないが、人口の三割が韓国系だという。街角でインターネットカフェに入る。結局三軒くらいハシゴする。どこに店に行っても「ここでは日本語はかけません、ハングルだけです」といわれる。ここは本当に「日本!?」と思ってしまう。

夜は彼の友人女性を交えて、三人で鶴橋で焼肉を食べる。そもそもその彼と彼女が知り合ったのがネパールだという。1978年生まれだというので、彼女は俺より一歳年下たけど、かなり若く見えた。山口県から大阪に出てきて、働いていた会社が倒産して、求職活動して来週からまた働き始めるという。バックパッカーネタで盛り上がった。その彼も今年結婚する。相手は、タイを一人旅していた時に、知り合ったこれまた一人旅していた女の子で、当時は同志社の学生。出会いって不思議な物だと思う。彼はもともとは埼玉だが、就職で大阪に配属になり、その間に親がオーストラリア駐在になり、弟が小倉勤務になり、バラバラになる。相手の彼女の実家は滋賀県だが、結婚前にオーストラリアに語学留学に出かけていて、その彼女のお姉さんは青年海外協力隊で中米のエルサルバドルにいるという。結婚式はお互いの家族が国内及び世界各地から京都に集合するという、なんともすごい話である。幸せになった欲しいですね。