水無月関西紀行其の三

 土曜の夜中、二時過ぎくらいに、上新庄の駅前で歌っている(恐らく学生)がいる。かなり、というか犯罪にも近いような近所迷惑である。ゆず、長渕、なごり雪、などなど。上新庄は駅前に交番がないのが、かなりの盲点だという。あまりにやかましくて、ひどいので、友人と一緒に110番をして警察を呼ぶ。数分後に東淀川警察署のパトカーが来て、注意をしたのか、静まりかえる。だけど警察が立ち去ってから十数分後、また歌声が響き渡る。暑くて窓を開けっ放しにしておいたのもあるけど、あまりにもひどかった。

翌日、とりあえず上新庄の駅前のインターネットカフェに行く。今度は日本語OKである。たまっていたメール及び、たまっていた要件をメールに書いて、ひたすらメールを打ちまくる。さすがに、メール機能つき携帯が、このときばかりは欲しいなーと思う。一時期使っていたけど、わけあって今は停止している。そのことに関してかなりまわりから苦情いわれるし。(^^;

とりあえず予定がある友人と別れて、電車で梅田まで行く。ひたすら大阪のメインストリートである御堂筋を歩いて南下。いい運動になる。難波までたどり着く。噂の「なんばパークス」に行ってみる。そもそもかつて南海ホークスの本拠地大阪球場があった場所であり、跡地は住宅展示場及びオフィスビル、ショッピングセンターになっている。東京で言う六本木ヒルズ(未だに行ったことがない)のような物である。

近鉄救済も兼ねて、難波から近鉄で奈良に向かう。昨日の鶴橋を通ったが、電車の中にまで焼肉の匂いが立ち込めてくる。鶴橋を過ぎると猛スピードで電車は進む。生駒山地の勾配を猛スピードで駆け抜け、平城京跡を横切って、あっという間に奈良である。まともに観光するのは中学の修学旅行以来。興福寺東大寺春日大社と回る。修学旅行の中学生くらいが多い。共学いいなーと少し思う、中高男子校だったし。中学の修学旅行なんてろくな思い出ないし。やたら鹿の角のついたヘアバンド(カチューシャって言うのかな)をお土産に買って、それをつけている女の子が多い。きっと修学旅行から帰って、なんでこんな物買ったんだろう!?なんて思うんだろうな−と思ってしまう。そもそも角を生やしているのって「おす鹿」だし。

鹿せんべいを買って、鹿に上げようとしたら、取り囲まれる。とにかくすごい勢いで鹿が集まってくる。やたら鼻息が荒いし。挙句の果てには着ていたTシャツまで噛んでくるし。可愛いけど、鹿って少し怖いかも。でもすごく楽しかった。

何となく違うルートで帰ってみようと、生駒まで行ってから近鉄東大阪線に乗りかえる。ここでも近鉄の売上に貢献。途中の長田という所から、地下鉄中央線になる。夜に中国人の友人と梅田で待ち合わせ。同じ大学の留学生で、彼もかつて演劇やっていた頃に招待したことがあるので長い付き合いである。就職して大阪に配属になった。

その彼と、その友人男性と友人女性の四人で、阪急百貨店のレストランで食事をする。その二人は、高校時代の同級生で近々中国に帰って結婚するという。その後百貨店の上にある観覧車に乗る。横浜の阪急百貨店(中心部じゃなくて港北ニュータウンですが)にも観覧車があるし、阪急は観覧車が好きなのだろうか。夜景がすごく綺麗だったけど、ちょっと怖かった。意外と高所恐怖症かも。