ペルー地震

ペルー地震 治安の悪化深刻 盗難警戒し男たち寝ずの番

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070818-00000015-maip-int

 「ペルーで地震があったようだけど、無事ですか?」
といったメールをもらった。別にこの夏休み、初めから海外行く気も無かったんだけど、なんかペルーとか、南米とか言うと、私のことを思い出すのかな…?というよりも、そのメールをもらって初めてペルーで地震があった事を知った。

 ご存知の方も多いと思いますが、ペルーは環太平洋火山帯に位置するので、結構地震が多いんですよ。日本や台湾と同じく、アメリカ西海岸や中米やチリとも同じく。更にこれもご存知の方が多いと思いますが、南極大陸から寒流である「フンボルト海流」が南米大陸西岸を流れているおかげで、チリ北部からペルーの海岸沿いは雨が非常に少ない。海の水温が低いので、海水が余り蒸発しないので、それに伴って雨が降りにくい。砂漠状態になっている。「アタカマ砂漠」とかよく聞きませんか、チリ北部の。「ナスカの地上絵」が千年以上昔に描かれた物が未だに残っているのは、それこそ太古の昔から雨が少ないから。
 あの辺の家屋は、アドベ干しレンガといって、粘土に藁とかを混ぜて作った手作りのレンガを日干しにして、建てているのが多い。それゆえに、地震が発生したら、脆くも崩れ落ちてしまう。耐震性とかあまりないと思う。それゆえに、今回の地震で崩れ落ちた家屋が多くなってしまったのと思う。なんか見ていて、痛々しい映像ばかりである。自分が行った事のある場所で災害が起こると、本当に心が痛い。リマ南部の、ピスコとか、イカとか相当の被害が出ている。地理的には首都・リマの南部、ナスカの地上絵のナスカの北部で、ピスコはピスコサワーという葡萄酒系の蒸留酒で有名である。
 現地では、南半球に位置するので、日本の逆で冬になる。電気が寸断され、インフラがずたずたになっている。断水状態も出ているのであろう。結局あの辺りは一面の砂漠なので、アンデスから川が流れている場所で無い限りは、都市は形成されないんだと思う。治安が極度に悪化して、盗難、強盗も発生しているという。それゆえに、一晩中強盗を警戒するあまり、暖房の意味もあるが、夜通し物を燃やして家族で寝ずの番を行っているという。
 かつて阪神大震災が発生した際に、世界中のメディアが一つ注目したことは、あれだけの被害が出ながらも、便乗した強盗事件とかが発生していないのは素晴らしい、という事があったという。確かに、どさくさに紛れて、コンビニとかスーパーマーケットから、水とか食料とかを強奪しようという動きが無い、というのは個人的には、日本人の持っている素晴らしいメンタリティーであると思う。日本に生まれてよかった、日本人であることを誇りに思える、瞬間である。私は幸運にも、未だかつて大災害にあったことはない。確かに周りの人たちが、「喉が渇いたから、あのスーパーからペットボトルと食料と奪ってこよう」なんていう、悪魔の囁きをするとも到底思えない。日本はいい国だな〜、と思う。アメリカでさえ、去年だか一昨年だか、ルイジアナ州をハリケーンが襲って、ニューオリンズ市内が水浸しになったときも、かなり強盗事件とか発生していたと聞いた。
 治安が悪化して強盗事件や略奪が発生している、と効くと本当に「泣きっ面に蜂」で、なんか聞いていて悲しくなってくる。災害が起きたからこそ、助け合うもんじゃないのかな。政府だけに頼らずに、自分たちでできることは助け合ってやるべきじゃないのかな。なんて、偉そうに書いたけど、自分が同じ立場にあったら、どうなるのかな…。火災があまり発生していないのが、唯一の救いかもしれない…。
 何はともあれ、一刻も早く復興が進んで、被害者の救助が進んで、いくことを強く願います。