ブタがいた教室

 来週末から公開される映画。ちょっと気になった。

ブタがいた教室
http://www.butaita.jp/
"いのち"の長さは誰が決めるの?
妻夫木聡主演

 実際にあった話。時は1990年の大阪北部のとある小学校。新任の先生が、クラスのみんなでブタのPちゃんを買って、最後に食べる、と言い出す。やがて二年半後、卒業を控えた子供たち。Pちゃんを食べる食べないでクラスで大論争。

 結末は私自身も知らないのですが。。。なによりすごいのは、オーディションで選ばれて出演している子供たちには、決まった台本も与えられなければ、結末も知らされていないという。本当に、子供たちも思ったままの意見をぶつけ合い、それを描いた映画というところ。

 まあ、逆算してみれば、当時小学生だった子供たちも、二十代後半でしょうね。妻夫木聡さんは確か1980年生まれだから、その小学生と同年代、でしょう。彼らには、その経験はその後の人生にどのように影響を与えているのでしょうか。少し気になります。

 その先生が教えたかった事。命の大切さ、意見をぶつけ合うこと、店に並んでいる魚も肉も、元といえば一つの命だった。だからこそ、何かを食べるということは、何かの命を犠牲にして生きていくことだから、常に感謝して生きること、残さず食べること、を教えたかったんだと思う。

 それゆえに、欧米では結構ベジタリアンがいるんだと思う。まあキリスト教自体は、家畜を食べることに対しては肯定的だったと思う。イスラム教は、ブタ以外ならOK、ブタは穢れた生き物だから決して食べない。穢れたなんていわれているから、イスラムの世界で生きているブタは案外食べられずにすむから幸せなのかもしれない。仏教は獣の殺生に厳しかったと思うから、明治時代まで日本ではあまり肉食は普及しなかったと聞いた記憶もある。文明開化とともに、牛鍋屋が流行りだしたとか。

 もしも自分がその場にいたら、食べれないと思う。普通に豚肉は食べるけど。なんか、みんなで飼って、散々可愛がって、感情が移入しちゃうと。とはいっても、食卓に並ぶ肉は、元々は生きた動物だったのは紛れもない事実。当たり前といえば当たり前だけど、目を背けたくもなる現実。

 リアルな実体験もないので、なんか自分がどういう意見を持つのか、想像もつかない。皆さんだったら、クラスで飼っていた動物を、最後に食べることは出来ますか???